桃太郎 は 盗人 な のか。 桃太郎は盗人なのか? −「桃太郎」から考える鬼の正体−

桃太郎は盗人なのか? / 倉持 よつば【著】

桃太郎 は 盗人 な のか

紙の本 視点を変えることの大切さ。 自分で確かめることの大切さ。 投稿者: 銀の皿 - 「えっ、鬼って悪者だからやっつけられたんじゃないの?」そんなところから自分で調べ始めた著者。 思ってもいなかったことに気づかされた時、その後どうするか。 ちゃんと自分で調べてみるところが著者のすごいところです。 近くの図書館にある「ももたろう」絵本を全部読んで「なぜ鬼退治を決めたか」の理由を比較してみる。 もっとたくさん調べなくては、と「読み比べリスト」を作成した図書館まで行ってみる。 いろいろなことがわかってきます。 桃太郎のお話が何百年もの間に変わってきたこと。 時代によって傾向があること。 読んだ人が「その先」も考えてしまうようなまとめ方です。 著者は2007年生まれ。 小学生でこれだけの長い調べものとまとめができる。 もちろん「生きたい図書館」に連れて行ってもらえたりする家庭環境も無視はできませんが、きちんときづいたことを自分で確かめることはどんな人でもできること。 題材の「桃太郎」からは視点を変えることの大切さ。 最初の驚きからの著者の行動からは自分で確かめることの大切さ。 教えられました。 ・「読割50」で電子書籍版半額になったら,そちらも買いたいなぁ。 (2020-02-13時点ではまだ電子化されていない。 ・朝日新聞の2019-11-2の書評で見て,興味をもっていた。 2018年度「図書館を使った調べる学習コンクール」文部科学大臣賞受賞。 ・評判通り,すばらしい内容だ。 中学生の姪っ子にも読ませたいなぁ。 ・本編85ページに対し,「資料編」が129ページまで有る。 約3分の1。 本の分析(「ちがうところ」)や「読んだ感想」も載せていて素晴らしい! 資料編1(現代)「桃太郎」の読み比べ,資料編2「江戸時代~大正・明治・昭和初期の「桃太郎」読み比べ」。 そして資料編3「鬼が出てくる絵本・物語と調べ学習で参考にした本」。 ・「オリジナル作品全ページ一覧」の縮刷版があるのも嬉しい。 カラー写真が貼ってあったりするものの,オール手書きの力作だ。 虫眼鏡を使えば読めないこともないが,かなりつらい。 1ページにおそらくはA4縦のが16ページも圧縮掲載されている。 これらも等倍で読みたかったなぁ。 全77ページもある。 電子書籍化される際は,ふつうに(手書きの文字のままでよいから)読みたいなぁ。 ・もちろん小学生からくる限界はある。 しかし,本書で大人向けの分析本も挙げられているから,もっと知りたい人はこの本の参考文献を元に調べてみればよい。 そういう発展性をもつ点も素晴らしい点だ。 ・私自身,20数年前,新聞記事データベース,そして東京都内のあちこちの図書館を使って,亀の本・資料を読み漁って,「ミドリガメの歴史」をつくって,発表したものだ。 そのときの情熱が本書で蘇った気がする。 当時,東京都新宿の安アパートから神奈川県川崎市に通っていたので,沿線の図書館では通勤圏内と認められて図書カードを作り,本を借りることができた。 熱弁をふるって高額な本を公立図書館で買っていただいたこともあったっけ。 当時はインターネット前夜でパソコン通信時代。 発表はニフティのフォーラム「甲羅同盟」。 その後,日本カメ会議の存在を知り,2年めから毎年通っている。 発表も何度か。 爬虫両棲類学会に参加とか,北は札幌から南は沖縄まで。 ・小学生で,これだけ沢山の本に接することができたのは,本人の努力もさることながら,親を含めた周りの方の協力があってこそ。 人に恵まれ,羨ましい気もする。 shinnihon-net. amazon. asahi. asahi. tokyo-np.

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桃太郎博士ちゃんの女の子は誰!?倉持よつばが自由研究で鬼の正体を暴く!

桃太郎 は 盗人 な のか

倉持よつば「桃太郎は盗人なのか?」 小学生が迫る桃太郎と鬼の正体 何かを手間をかけて調べるということは、実に楽しい。 『桃太郎は盗人(ぬすっと)なのか?』は、2007年生まれの倉持よつばさんが、小学5年の夏休みに取り組んだ調べ学習をもとにした本。 知識が血肉になる過程が追体験出来る。 著者は、ある絵本の解説で、福沢諭吉が桃太郎は盗人ともいうべき悪者だと評したこと、同様のテーマで芥川龍之介が小説を書いたことなどを知り、ショックを受ける。 「まちがっているか、ウソをついている」と調べ始めた。 福沢や芥川の論点をまとめ、千葉から岐阜の図書館まで行ってみて、様々な桃太郎74冊を読み比べた。 うち70冊は「鬼が悪さをした」と書いてあった。 すると今度は、なぜ福沢たちがそんな意見になったか考える。 より古い桃太郎を探し、学芸員の力を借りて江戸中期のくずし字にも挑む。 問いから問いが生まれ、「鬼とは何か」という根源的な疑問に進む様はスリリングですらある。 資料編も充実、文章にはユーモアがある。 わかったつもりでいる大人の背筋が伸びる一冊。 (滝沢文那)=朝日新聞2019年11月2日掲載.

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桃太郎は、悪者!?

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こんにちは、本が大好きな Yomoca よもかです。 桃太郎伝説といえば、岡山県岡山市、愛知県犬山市、香川県高松市と山梨県大月市に伝わる伝説があるが、絵本や物語になった桃太郎も、実に多彩なバリエーションがあったりします。 本を読むことの楽しさはいろいろあるけれど、ひとつのストーリーが時代や著者によってどのように変化していくのかを読み比べてみると、常識として知っていたはずのこととは、全く違う世界が見えてきたりする。 昨日まで正義の味方だと思っていたヒーローが、見方によっては悪い盗人になったりする!という事例があったので紹介します。 まずは、 公益財団法人 図書館振興財団という図書館の利用を推進することを目的とした非営利団体があります。 そこが毎年「図書館を使った調べる学習コンクール」を開催しており、単に本を読んで感想文を書くというレベルではなく、図書館の様々な本=文献を調査しながら、調べことをし問題を解決するその取り組みを募集し、賞を出しているコンクールです。 どんぶらこって流れてきた桃から生まれたから桃太郎でしょう。 犬、猿、キジを家来して、鬼ヶ島に鬼退治にいって、村人から盗んでいった宝物を取り返してきたんでしょう〜。 めでたしめでたしじゃないですか。 っておもうよね、誰も。 でも実はそうじゃないみたいなんだ。 まずは 『空からのぞいた桃太郎』 影山徹/岩崎書店 まずここからみえてくるのは、誰もが知っている桃太郎を空からみると意外な姿が見えてくる〜というモノの見方を変えてみることの大切さ。 古くは福澤諭吉、芥川龍之介、池澤夏樹、高畑勲の四人が「桃太郎はおかしい!」と指摘している。 桃太郎が鬼が島に行ったのは、鬼の宝を取りに行くためだったということです。 けしからぬことではないですか。 宝の持ち主は鬼です。 鬼の物である宝を意味もなく取りに行くとは、桃太郎は盗人ともいえる悪者です。 ・・・ただ欲のためにしたことで、ひれつ千万なことです。 (福澤諭吉:「童蒙おしえ草 ひびのおしえ」) おや? 桃太郎は鬼ヶ島の征伐を思い立った。 思い立ったわけは、おじいさんおばあさんのように山だの川だの畑などへ仕事に出るのがいやだったせいである。 桃太郎は罪のない鬼に建国以来の恐ろしさを与えた。 鬼は、「あなた様にどういう無礼を致したのやら、とんと合点が参りません」と質問した。 (芥川龍之介全集「桃太郎」より) おや、おや? 一方的な征伐の話だ。 鬼は最初から鬼と規定されているのであって、桃太郎一族に害をなしたわけではない。 この話には侵略戦争の思想以外のものは何もない。 (池澤夏樹:「母なる自然のおっぱい」より) あれあれ〜 以下は「よもか」が追加 「桃太郎」は攻めてきたり人さらいや略奪にきたりする連中を土地の人が撃退する話ではなく、日本一の幟をかかげ、陣羽織に鉢巻という軍装をして、懲らしめに鬼ヶ島に赴くわけです。 このような昔話は世界的に見ても、おそらく稀有なものではないでしょうか。 しかも、日本でも「桃太郎」以外にはそんな民話・昔話はなく、伝説として『大江山の酒呑童子』の話があるだけです。 どうやら桃太郎は普通の民話に出てくる庶民ではなく、酒呑童子をやっつける源頼光たちと同じ武士らしいことが分かります。 船の調達だって大変でしょう。 なのに、そういう特殊な「桃太郎」が、今なお日本を代表する昔話・民話になっていることは、まことに「唖然」とすべきことだと私は思います。 (高畑勲『熱風』2015年2月号 特別収録) あれあれあれ・・・・・・ ということで、いきなり雲行きが怪しくなってきました。 桃太郎は侵略者?!なのかな? ということで、よつばさんはいろいろな桃太郎の本を読み較べることになりました。 まずは近くの図書館で18冊の桃太郎の本を読んで比較 さらに岐阜県図書館に桃太郎の読み比べ絵本74冊あるということで、袖ヶ浦から不岐阜県まででかけて74冊を読み比べ。 さらにさらに、江戸時代の赤本の「桃太郎」にたどりつき、国立国会図書館のデジタルコレクションをさがし、多摩図書館をさがし、入手できたのはよいけれどくずし字(にょろにょろ文字)なので読めず……こんどは袖ヶ浦郷土博物館の学芸員さんに解読をお願いし…と、すごい調査能力のよつばさん! そこで、さらにすごいのが、よつばさんは「桃太郎の罪」を暴くことよりも、そこからみえてくる「鬼の正体」に関心をもって調べていたことがわかります。 桃太郎の本を読み較べるなかで、江戸、明治、大正、昭和、平成……そして令和と、誰もが知っているはずの昔話なのに、こんなに描き方が時代によって変わり、人によっても変わっていくことを知ることができたということです。

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