ストレンジ シチュエーション。 幼少期の親からの愛情は、その後の人生を決めるのか

2/2 「愛着」のスタイルで分かる!子どものこころの健康度 [ストレス] All About

ストレンジ シチュエーション

心理学の世界においては、赤ちゃん・子どもとママの愛着に関する研究は数多く行われ、様々な研究結果が発表されてきました。 ストレンジシチュエーション法は、愛着理論に基づいて開発された観察法の一つです。 この記事では、ストレンジシチュエーション法の概要、実験方法、愛着の種類 愛着の型 について紹介します。 ストレンジシチュエーション法 the strange situation とは ストレンジシチュエーション法とは、愛着理論に基づいて開発された、母子の愛着の発達や種類を評価する観察法です。 英語では「the strange situation」と表記し、日本ではストレンジシチュエーション法と訳されています。 ストレンジシチュエーション法は、アメリカ合衆国の心理学者メアリー・エインスワース Mary Dinsmore Salter Ainsworth らによって、赤ちゃんが人見知りをして分離不安を抱くことを証明する方法として開発されました。 実験の参加氏はママ、赤ちゃん・子ども 生後12ヶ月~18か月 、見知らぬ人で、実験者が様子を観察しています。 具体的な手順は、以下のとおりです。 ママが赤ちゃん・子どもを抱っこして、観察室 プレイルームなど赤ちゃん・子どもにとっては初めての場所 に入室する• ママは椅子に座り、赤ちゃん・子どもはおもちゃで遊ぶ 3分間• 見知らぬ人 ストレンジャー が入室する• ママ、見知らぬ人、赤ちゃん・子どもが一緒に過ごす 3分間、ママと見知らぬ人が黙ったままで1分間過ごし、その後1分間会話し、最後の1分間は見知らぬ人と赤ちゃん・子どもが遊ぶ• ママが退室する 1回目の母子分離• 見知らぬ人と、赤ちゃん・子どもが一緒に過ごす 3分間、見知らぬ人は、赤ちゃんが泣いたらなだめ、泣かなければ座っている• ママが部屋に戻り、見知らぬ人は退室する 1回目の母子再会• ママと赤ちゃん・子どもが一緒に過ごす 3分間• ママが退室し、赤ちゃん・子どもは一人で部屋に残される• 赤ちゃん・子どもは一人で遊ぶ 3分間• 見知らぬ人が入室する• 見知らぬ人は、子どもに近づいて慰める 3分間• ママが部屋に戻り、見知らぬ人は退室する• ママと赤ちゃん・子どもは一緒に過ごす 3分間 一連の手順の中で、見知らぬ人の入室やママの退室で泣き出す赤ちゃんもいれば、何食わぬ顔で遊び続ける赤ちゃんや、見知らぬ人と遊ぼうとする赤ちゃんもいるなど、赤ちゃんによって様々な反応が現れます。 愛着の種類 愛着の型 エインスワースらは、ストレンジシチュエーション法で観察された赤ちゃんの行動によって、愛着の種類を3つに分類しました 無秩序型は後に追加。 安定型• 不安定型 回避型• 不安定型 葛藤型・両価型• 無秩序型 安定型 安心型の赤ちゃん・子どもは、見知らぬ場所でもママが一緒だと安心して遊び、見知らぬ人が入室してママが退室すると不安を感じるものの、ママが再び入室すると安心して遊び始めます。 母子関係の中で基本的信頼感が育まれているため、ママが一緒にいれば、触れていなくてもママを「安全基地」として周囲に働きかけることができるのです。 ただし、ママがいなくなると不安を感じ、戻ってきたママに抱っこを求めたり、ママがそばを離れようとするとぐずったりします。 不安定型 回避型 不安定型 回避型 の赤ちゃん・子どもは、ママが部屋の中にいても注意を向けず、ママが出て行こうとしても嫌がるそぶりを見せない上、ママが退室して戻ってくると、ママを避けたり無視したりします。 つまり、ママに対して愛着行動を示さないということです。 不安定型 葛藤型 不安定型 葛藤型・両価型 の赤ちゃん・子どもは、ママが退室すると不安や恐怖を示し、ママが戻ってくると敵意や攻撃性を示します。 愛着行動を示すこともありますが、敵意や攻撃性が目立ち、ママとの信頼関係が十分に築けていないと考えられています。 このタイプの赤ちゃん・子どもは、ママが部屋に戻るとママを求めて泣き出しますが、自分からママの方へ寄っていくことはなく、抱っこされるとさらに泣いたり怒ったりします。 無秩序型 無秩序型の赤ちゃん・子どもは、ママに近づいても目を合わせようとしない、大人しくしていたのに突然泣き出す、抑うつ的な症状を示すなど矛盾した行動が目立ちます。 被虐待児や精神疾患のある親に育てられている場合に、無秩序型となる傾向があると指摘されています。 関連記事 愛着の種類 愛着の型 の文化差 エインスワースらは、愛着の種類 愛着の型 には文化差があることを発見し、各地域における愛着の種類 愛着の型 を類型化しています。 例えば、日本の赤ちゃんは欧米の赤ちゃんより不安定型が多いとされています。 しかし、家族構成や母子関係の多様化が進む現代においては、こうした文化差は小さくなり、むしろ、各家族の赤ちゃんへの関わり方の影響が大きくなってきています。 愛着の種類 愛着の型 と親の養育 赤ちゃんがどの型の愛着を示すかは、親の養育態度 母子の関係性 が大きく関わっています。 安定型 親から十分な愛情を注がれるとともに、一貫した対応を受けている場合、安定型の愛着の型が形成されやすいものです。 不安定型 回避型 親から過干渉気味の養育を受けた赤ちゃん・子どもは、不安定型 回避型 になりやすい傾向があります。 不安定型 葛藤型 赤ちゃん・子どもの働きかけを親が敏感に察知して対応するものの、その対応が一貫していない場合、不安定型 葛藤型 の愛着の型となりやすいものです。 無秩序型 児童虐待や親自身の精神病などによって赤ちゃん・子どもに不適切な関わりをしている場合、無秩序型になる傾向があります。 愛着の種類 愛着の型 と人間関係 乳幼児期の母子の愛着の型は、大きくなってからの人間関係の持ち方にも影響を及ぼします。 ただし、乳幼児期の愛着の型が必ずしも大人になるまで同じ状態で維持されるとは限りません。 例えば、被虐待児が虐待親から引き離され、適切な養育をする里親に引き取られて愛情を注いでもらえたり、反対に、安定型だった赤ちゃんが父母の離婚によりママと生別して愛着関係が崩れたりする可能性があります。 関連記事 安定型 人間関係に対する不安があまりなく、回避しようともしておらず、安定した人間関係を築くことができます。 自分自身が安定しており、他者を信用することができるため、恋愛関係、夫婦関係、友人関係をはじめ、どのような人間関係も良好に保ちやすいものです。 不安定型 不安型 人間関係に対する不安が強く、他人と親密な関係を築きたいと思っていますが、不安でしがみついてしまう傾向があります。 他人の評価を過剰に気にしており、拒否されることを極端に怖がります。 不安定型 拒絶型 他人を信用できず、人間関係を避けてしまうタイプです。 自分自身を表現することも避けようとします。 まとめ ストレンジシチュエーション法は、数十年前に行われた研究で用いられた方法ですが、現在でも心理学の教科書には必ず記載されるほど有名なものです。 現在は、ストレンジシチュエーション法を土台とした新しい観察法がいくつも開発されています。 ikujilog.

次の

ママたちへのメッセージ §2 子どもの人格となる愛着の個性

ストレンジ シチュエーション

> > 42- 愛着理論 ここでは愛着理論と、その測定法についてまとめます。 愛着理論 : ボウルビィ 愛着理論とは、 Bowlby,Jhon(ボウルビィ)が提唱した理論であり、大変有名です。 その後、Bowlbyは、愛着は「 特定の対象との情緒的な結びつきを指し、乳幼児が母親との情緒的な相互作用を通して形成される、母親と確固たる絆である」としました。 Harlow,H. Fのサルの実験は、子ザルを、ミルクをくれる金網ザルとミルクをくれない毛布ザルと一緒に檻に入れると、ミルクを飲むとき以外は大半を毛布ザルにしがみついて過ごし、そこを「安全基地」として、様々な「探索行動」を行ったというもので、愛着理論を実証した実験です。 愛着行動: 愛着行動とは、ストレスのある状況で特定の対象への親密さを求めるために行っていると考えらえれる行動です。 生後3か月から6か月が最も顕著とされます。 愛着行動には、「発信行動 - 泣き、笑い、発生」、「定位行動 - 接近、後追い」、「能動的身体行動 - よじのぼり、抱きつき」があります。 内的作業モデル : 内的作業モデルとは、「母親との愛着が内在化し、他者との関係の取り方として機能するモデル」のことをさします。 内的作業モデルは、加齢とともに安定性を増し、社会的行動・対人関係の基礎となるとされます。 マターナル・デプリベーション(母性剥奪): マターナル・デプリベーションとは、愛着形成や健全な発達のために必要な心理的、情緒的相互作用のある環境を指す「母性的養育環境」が極端に阻害された状況のことを指します。 愛着が形成されていると他者へ対しても信頼感を持ち、友達を作ったり、他者の行為を好意的に受け止めますが、マターナル・デプリベーションにより、愛着が形成されないと相手を避けたり、対応が一貫しなかったり、意図を取り違えたりすると考えられています。 愛着の測定方法 愛着の測定方法としては、 エインズワースによる「 ストレンジシチュエーション法」と メインによる「 成人愛着面接法」が代表的です。 ストレンジシチュエーション法(SSP): ストレジシチュエーション法 SSP とは、Ainsworth,M. (エインズワース)が考案し、人見知りの激しい「 満1歳児を対象」とし、実験室での母子分離(母親は部屋から出て子供だけ残す)と再会、他人の導入などへの子どもの反応を組織的に観察する方法です。 エインズワースは、ストレジシチュエーション法により、愛着の質のタイプを下表のように4つに類型化しました。 Aタイプ:回避型 母子分離時の混乱がほとんどなく、親との再会時も無関心で、母親が安全基地として機能しません。 [親の特徴] 子どもの働きかけに拒否的で、微笑んだり身体的接触が少なく、子どもの行動を強く規制しようとします。 Bタイプ:安定型 母子分離時に多少の混乱を示しますが、親との再会時には積極的に身体的接触を求め、混乱は容易に沈静化し、母親が安全基地として機能しています。 [親の特徴] 子どもの欲求や状態変化に敏感で、過剰あるいは無理な働きかけは少なく、遊びや身体的接触を楽しんでいます。 母親は安全基地としてあまり機能していません。 [親の特徴] 子どもの働きかけに敏感でなく、子どもへの働きかけが母親の気分や都合に合わせたもので、結果的に、子どもが同じことをしても、それに対する反応に一貫性を欠いたり、タイミングが微妙にずれます。 Dタイプ:無秩序型 突然のすくみ、顔を背けて親に接近するなど、不可解な行動パターンや本来は両立しない行動が同時に活性化され、観察者に個々の行動がバラバラで組織立っていない印象を与えます。 [親の特徴] このタイプは、子供の持つ未解決の心的外傷や、抑うつ傾向の強い母親の養育、虐待によることが推測されます。 成人愛着面接法: 成人愛着面接法は、Main, M(メイン)が考案した方法で、成人を対象に、過去の愛着の質を想起させ、現在の愛着スタイル、社会的適応性、対人関係などとの関連性を検討しました。 メインは、愛着の個人差は、対人関係やパーソナリティ発達の基礎となり、生涯発達過程の個人的傾向となると考えました。 Mainの研究では、60%の対象者が過去から現在においての「 愛着の時間的安定性・連続性」が維持されていることが確認されています。 同時に個人の経験により内的作業モデルが修正される可能性が見られました。 一方、「愛着が遺伝的要因の影響を受けているか」について研究もなされています。 アメリカ、アイオワ大学のキャスパーズと言う人が中心で行った研究では、同じ養育者に育てられた実の子どもと、養子として育てられた血のつながりのない子どもとで、どの程度愛着パターンが一致するかを調べました。 結果は被験者の平均年齢が38歳であっても、両者の一致率は60%を示し、一卵性双生児で示された結果と比べても、あまり差は出なかったようです。 この研究からも、愛着の生涯発達には、「養育的要因が強い」と考えられますが、一方で個人の生得的な個性(気質)や遺伝的基盤も考慮しなければならない、と主張する立場はあります。 > 発達 >• 42- 愛着理論•

次の

幼少期の親からの愛情は、その後の人生を決めるのか

ストレンジ シチュエーション

・ 第1場面:実験者が母子を実験室に案内する。 ・ 第2場面:母親は椅子に座り、子供におもちゃで遊んでもらう。 この時、母親は子供の遊びには関与しない。 ・ 第3場面:ストレンジャーが実験室に入室する。 ここでストレンジャーは1分間沈黙した後、1分間母親と話す。 その後1分間子供に働きかける。 ・ 第4場面:母親は退室する。 ストレンジャーは子供に合わせて行動する。 ・ 第5場面:母親が入室し、ストレンジャーは退室する。 この時母親は、子供を遊ばせる。 ・ 第6場面:母親が退室し、子供を実験室に1人にする。 子供の心理的苦痛を配慮し最大3分までとされている。 ・ 第7場面:ストレンジャーが入室し、子供を慰める。 ・ 第8場面:母親が入室し、子供を抱き上げる。 結果の分類法 この実験から子供の愛着の質は4つに分類される。 これは、虐待された子供や、両親が精神疾患の家庭に多くみられる愛着様式であると考えられている。 近年はこのタイプが増えているという報告もある。 ポイント この実験は発達心理学の分野で非常に有名なものです。 また、心理学の観察法による研究の中でも代表的な研究です。 提唱者や実験の内容をしっかり押さえておくことをおすすめします。 具体的には、実験の8つの場面を理解しておくことがベストでしょう。 更に、愛着の質の分類も抑えておきましょう。 近年言及され始めた無秩序・無方向型 D型 も必須の知識です。

次の