香りを損なわずにアクを抜くには!? 「出羽屋では、山菜のアクを昔ながらの木灰や油、塩などを使って抜き、時間をかけて仕込み・調理しています。 しかし、いま一般家庭で木灰などは用意できないでしょう。 木灰がなくても簡単にできるわらびのアク抜き方法を試してみてください。 わらび500gに1Lのお湯、重曹 食用 小さじ1が目安です。 まず、わらびを大きめの器に入れます。 沸騰したお湯に重曹を入れ、ひと冷まししたらわらびにかけ回しながら注ぎます。 そのまま一晩置いて、アク抜き完了です。 この方法だとわらびの春の香りも保ってくれます」 佐藤さん この時季の山菜は、栽培ものから天然ものへと切り替わるときだといいます。 ドライブで道の駅に寄ったときなどで、これから出回る天然ものなどを購入したときに役立つことでしょう。 続いて、こごみのアク抜きについて。 「ポイントは沸騰したお湯で茹がくことです。 こごみの青さも残ります。 お湯がぬるいと芯が残ってしまいます。 注意してください。 こごみはクセの少ない山菜なのでサラダや和え物に合い、油との相性がとてもいい山菜です」 佐藤さん 採れたての山菜はソテーがおすすめ もし、採れたての山菜が手に入ったら、「鶏肉 鴨肉ならなお良い と一緒にフライパンでソテーにしてみてください」と佐藤さんはいいます。 「まずは、鶏肉を脂の面から加熱します。 しっかりときつね色になったら弱火にして、裏返し、ここで山菜を入れます。 弱火でじっくり加熱しながら山菜の香りを鶏肉につけていくのがポイントです。 鶏肉、山菜に火が通ったら完成です。 山菜には特有のクセがあります。 より香りのあるものを選ぶといっそう山の味わいを楽しめます」 せっかくの旬の山菜をアク抜きが面倒だからといって敬遠していませんか。 おいしく食べるうえで山菜のアク抜きが欠かせません。 さっそく活用して旬の食材を積極的に摂り、美味しくヘルシーな春を過ごしたいものです。 【関連記事】•
次の春に出回る代表的な山菜の一つである 「ぜんまい」 春になると田舎から山で採れたものがよく送られてきます。 正直、私は ぜんまいをスーパーで買う、という習慣がないんです。 なぜなら、 山菜はこうして山で摘んだものを送ってもらえるんで。 でも、そもそもぜんまいって私みたいな田舎育ちの人にはなじみがあるけど、都会っ子からするとどうやって食べたらいいのか分かんないですよね。 ぜんまいは料理する前にひと手間が必要なんです。 と言っても簡単なんですけれどもね。 そこで今回は、 ・ぜんまいの下処理・下ごしらえ ・重曹や小麦粉を使ったあく抜きの方法 ・失敗したときに私がよくする対処の方法 をご紹介します! 記事作成:管理栄養士 Nonko 目次• ぜんまいの下処理・下ごしらえの方法は? ぜんまいはあく抜きも大事ですが、その前の洗う工程にもちょっとしたコツがあります。 このひと手間がとても大事なのでご紹介しますね。 生のぜんまいを手に入れたら、まず先っぽの茶色い綿毛を取ります。 綿毛の端をつまんで引っ張ると、だいたい取れますが、細かい毛までは完全に取り除けていないので気になる方は 穂先まで伸ばして丁寧に取り除いてください。 【ポイント!】 この時にできれば軍手や手袋を使ってくださいね。 指先、(特に爪の間)が真っ黒になって悲しくなりますので(笑) そして、たっぷり水を張ったボウルに入れて、ゆすりながらよく洗いましょう。 わたしはズボラ主婦なのであく抜きするときに使う鍋でそのまま洗っちゃいます。 これでぜんまいがきれいになりました。 これであく抜きの準備が整いました! ぜんまいのあく抜き!重曹を使った方法は? あく抜きの方法には 重曹を使ってあく抜きする方法と 重曹を使わない方法があります。 まずは 重曹を使ったあく抜きの方法からご紹介しますね。 沸騰直前に火を止め、そのまま自然に冷めるまで落し蓋をして冷まします。 重曹の量は水1Lに対して大さじ1の割合です。 (あまり多すぎると、へなへなになってしまいますので、分量は正確に!) 下処理するぜんまいの量に合わせて調節して下さいね。 スポンサーリンク ぜんまいのあく抜き!重曹を使わない方法は? 「重曹が家にないよー」という方に、 重曹を使わないあく抜きの方法をご紹介します。 こうすることで冷める過程で自然とあくが抜けていきます。 ぜんまいの小麦粉を使ったあく抜き方法は? 他にも 小麦粉と塩を使ったあく抜きの方法もあります。 10分ほどさらしたあとにあくが残っていたら、水にさらす時間を伸ばしてみてください。 ちなみにこの方法は小麦粉と水道代がもったいないので、ドケチ主婦のわたしはあまりおすすめしませんが、興味があったらやってみてください。 また、ぜんまいは茹ですぎるとせっかくの歯ごたえがなくなって触感が悪くなり風味も落ちてしまいます。 もうちょっと茹でようかな・・・くらいでやめておいてくださいね。 スポンサーリンク ぜんまいのあく抜きを失敗したときの対処法は? さあ、下処理もあく抜きも完璧にできました!あれ?でもあくが抜けてないかも・・・ はじめてだと重曹の量や茹で加減が分からずにあく抜きに失敗してしまうことがあります。 しかもぜんまいなどのあくが強い野菜は取ってすぐにあく抜きしないと1日たつごとにあくが強くなるんです。 なので、きちんと処理しても苦いなんてことも。 ここではあく抜きを失敗したときの対処法をご紹介しますのであきらめる前にやってみてくださいね! 〇調理前(あく抜き後、すぐ) ・水にさらす時間を延長する 一晩さらして、まだ苦みが強い場合は水を変えて、あと半日くらい水にさらしておいてください。 ・あく抜きの工程をもう一度する ぜんまいがまだシャキッとしているなら、もう一度重曹や茹でこぼしの方法であく抜きしてみましょう。 ただ2度目はぜんまい特有の歯ごたえがなくなってしまうことがあります。 ・油を多めに使って調理する それでもまだ苦いって場合は油を多めに使って調理しましょう。 天ぷらがおすすめです。 また、かき揚げも他の具と組み合わせることで 苦みがアクセントになりますよ。 ・味付けを濃くする 刻んでごま油で炒め、しょうゆ・酒・みりんで佃煮にしたり、肉みその具にしたりするのが好きです。 これとごはんとみそ汁があればとっても幸せです。 あとは卵とじもおすすめです。 卵が苦みを和らげてくれます。 春が旬のぜんまいを季節を感じながら美味しくいただきたいですね。 記事作成:管理栄養士 Nonko.
次のこの記事の目次• ぜんまいの特徴 ぜんまいは、ゼンマイ科ゼンマイ属のシダ植物です。 ワラビなどと同様に、日本全国で採取でき、温かい地方で3月中旬~寒い地方で6月初旬ごろから旬を迎えます。 私たちが昔から親しみ食用としているのは、若い芽の部分で、まだ綿状の繊維で覆われた状態の新芽です。 一般的にアクが強く生食することはなく(そのまま食べると中毒を起こす可能性もあります)、生のものを茹でたり、干したものを水で戻したりして食べます。 豊富な食物繊維(不溶性食物繊維)が含まれ、腸の働きを活性させ、有害物質を吸着して排泄させる働きがあります。 調理前の下ごしらえとして、アク抜きをしっかりと行わなければなりません。 まず、アク抜きの前に、• 山でぜんまいを摘んできたら、綿状になった繊維を全て取り除きます。 (この時、アクで手が汚れますので、ゴム手袋などをするといいと思います。 ボールに水を入れ、新芽の部分をゆすりながら、よく汚れを取ります の下処理を行ってあげましょう。 【2】 アク抜きの方法 次に、アク抜きの方法3選をご紹介します。 (1) 重曹や木炭を使うアク抜きの方法 ~その1~• 大きめの鍋に、たっぷりとお湯を沸かします。 火を消さずに、ぜんまいを投入します。 (熱湯がはねないように注意します。 菜箸を使い、ぜんまいをかき混ぜながら均一に熱を通します。 沸騰直前に火を止めて、落し蓋(もしくはキッチンペーパーなど)を使ってワラビが水面から出ないようにしてから、自然に冷めるまで待ちます。 この時、鍋の大きさで火を止めるタイミングを調節して下さい。 完全に冷めた時、余熱で火が通り過ぎないように注意して下さい。 茹ですぎると歯触り食感が悪くなります。 完全に冷めたら、水を新しく変えて更にさらします。 (一晩くらいが目安)• もう一度水を入れ替えてさらしたら完成です。 (2) 重曹や木炭を使ったアク抜き方法 ~その2~• 鍋に入れたぜんまいに、重曹もしくは木炭を振り掛けます。 熱湯を回しかけて落し蓋をし、一晩おいておきます。 翌日、水洗いして完成です。 (3) 小麦粉を使ったアク抜き方法• 大きめの鍋に、お湯、塩、小麦を入れ沸かします。 (水1Lに対して、塩小さじ2、小麦粉大さじ4の分量です。 沸騰したら、ぜんまいを入れ3分程度茹でます。 その後、ぜんまいを取り出し、流水で10分程さらして完成です。 (10分程度さらしてアク抜きが足りなければ、時間を足して調節します。 ) 以上の3通りが、アク抜きの方法。 これを行うとそのまま食べることもできます。 【3】 干し方乾燥保存の方法とは? アク抜きが終われば、そのまま食べることができますが、古くからアク抜き後のぜんまいを干して乾燥させる習慣があります。 ぜんまいは、乾燥することで栄養価も高くなり、昔から、神経痛や腹痛に効くと言われていました。 他にも、貧血や血圧降下、利尿作用、強壮など、薬効効果も高く、ぜんまいを常食すると健康に良いと言われ山村の保険食となっていたそうです。 (1) 天日干しと乾燥保存• アク抜きが終わったぜんまいの水気をよく切り、大きめのざるや新聞紙などに広げ日当たりのいい場所に干します。 (雨の日は部屋の中に入れます。 早く乾燥させるために、時々上と下を返しながら数日干します。 乾燥してきたら、手のひらで優しくこすり合わせるようにして、ぜんまいを撚り合せます。 干しあがるまでに何度かよることで柔らかく仕上がります。 完全に乾燥したら完成です。 保存する時は、湿気が入らないように密閉して保存します。 上手く保存できれば1年程度保存可能です。 (2) 煙で燻す 山奥でぜんまいを摘んだ場合、天候が悪いために、すぐに天日乾燥ができません。 そんな時は、青干し(煙で燻して乾燥)します。 ぜんまいを茹でてから、火床を作って薪で燻します。 それを持ち帰り天日乾燥させます。 【4】 調理前の水のもどし方 干したぜんまいは、調理前に水でもどして調理します。 乾燥させたぜんまいは、たっぷりの水の中に2時間程度浸してから水を切ります。 沸騰している油の中に入れ、1~2分茹でて冷水に入れ、ザルに取ります。 ぜんまいを使った人気料理10選 (1)ゼンマイの佃煮 ぜんまいとあさりを使った佃煮です。 アク抜きしたぜんまい、あさり、生姜を、酒・みりん・砂糖・醤油・唐辛子で味付けします。 ぜんまいの食物繊維とあさりのミネラルで、貧血予防や疲労回復にも効果的です。 しっかりした味付けで、ご飯も進みます。 ぜんまいを水でもどし、すりおろし生姜を用意します。 食べやすい大きさにカットしたぜんまいを器に盛り、かつお節とすりおろした生姜を乗せます。 最後に白だしをかけて出来上がり。 シャキシャキとしたゼンマイの食感がクセになる一品です。 出し汁にみりん・酒・醤油を入れ、そこに、下処理したぜんまいを入れ煮込みます。 しっかり冷めて汁気を切ったぜんまいと、擦っておいた胡麻を和えて出来上がりです。 献立のあと1品はもちろんのこと、お弁当の具材、うどんのトッピング具材などなど、とても重宝します。 鶏肉や厚揚げなどを一緒に炊き込めば、ボリュームのあるおかずにも出来ますし、少し濃い目の味付けにして、白和えや胡麻和えなどの和え物にリメイクすることもできます。 市販の水煮ぜんまいの下処理としては、熱湯にぜんまいを通して水洗いし水気を切って使用します。 豚肉、長ネギ、生姜とともに炒めて、醤油・酒・砂糖で味付けします。 材料は、ぜんまいと同じ長さに揃えると、見た目も食感も良くなりますね。 ご紹介するレシピの具材は、ぜんまい、油あげ、人参、ごぼう、みつばです。 鶏肉や干し椎茸などを使ってだしを取るのもいいですし、蓮根やこんにゃくなどを加えて食物繊維をプラスするのもおすすめです。 具だくさんの美味しい炊き込みご飯が出来上がります。 下処理したぜんまいの水分をよく切って、調味料と和えます。 ホウレン草や人参、豆もやしなど、それぞれ調味料の配合が異なっていますので、野菜ごとに違った味を楽しめます。 食物繊維たっぷりの健康的なナムルです。 ぜんまいや他の野菜のナムル、キムチ、牛肉や豚肉などを使い、簡単に作れます。 全て、塩・醤油・砂糖・酢・ごま油などご家庭にある調味料のみで作れますので、お店に行かずにお家で本格ピビンパが楽しめます。 牛肉、にら、ねぎ、卵、にんにくなども使い、スタミナも満点です。 唐辛子を少し入れたピリ辛味で、食欲も増進します。 にんにく、醤油、バターを使って和風に仕上げます。 油と相性のいいぜんまいは、醤油バターとの組み合わせもとても抜群です。 山菜がたくさんある時に是非試していただきたい、おすすめの和風スパゲティです。 ぜんまいを使ったメニューもとても豊富にあるので、春の季節にはぜひ山菜摘みに出かけてみてください。 ぜんまいをはじめ、山菜系の食材にはアクが強いものがたくさんありますので、しっかりとアク抜きをしてから料理に使うようにしましょう。 また、アク抜きをしっかり行ったといっても、食べ過ぎると体調を崩したりすることもあるので、食べ過ぎにはくれぐれもご注意して下さいね。
次の