ローソン パッケージ。 ローソンのパッケージ戦略について考える

ローソンのパッケージリニューアルが消費者を不安にさせるのはたぶん8年ぶり2度目

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ーーローソンの新パッケージはイラストや文字が小さく細いので、ロービジョンの人には読めないようです。 「紙パックのお茶は文字もイラストも小さく、見ても判断できずに手で取る必要があった」「冷凍食品はなんなのかが全く分からず、片っ端から取り出して顔を近づけるわけにもいかないので、自力では買えないと思う」という意見もありました。 【関根】わかりにくいというのは最も問題です。 例えばアレルギーのある人が、パッケージを見誤って別の商品を購入し、口にしてしまうことも考えられますよね。 それから、「自力で買えない」のも大きな問題です。 私の93歳の父は九州で一人暮らしをしていますが、家から近いコンビニが命綱です。 同様のシニアはたくさんいます。 パッケージの問題で自立できない人が出てくると、彼らを支えるサポートの手がより多く必要になります。 ひとりでも多くの人が食で自立をすることは、世界最高齢国家の日本では欠かせないのです。 デザインでそれが可能になるなら、安いものではないですか。 加齢の影響が出るのは40歳以上ですし、日本は2005年以降、成人人口の半分が50歳を超えています。 この巨大なシニア市場を敵に回すのは、企業として得策ではないはずです。 納豆やハムなど、基礎的な食品が英語だけの表示というのも、どうかと思います。 引用元:.

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ローソンのPB新パッケージは可愛い?分かりにくい? 実際に店舗で購入してみた結果

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先月から徐々にローソンのPBパッケージが新デザインに切り替えられ、その変化の大きさにSNSでも賛否両論が飛び交っている。 ベージュで統一され、ひと目見ただけでは中身がわかりづらい。 若い女性を中心としたデザインに敏感な層からは「かわいい」「そのままでも暮らしに馴染む」と高評価を受ける一方、「視認性が低い」「シズル感が足りない」といった否定的な意見も多い。 ちなみに私自身は今回のリニューアルに関しては賛成でもなければ反対でもない。 これはコンビニの消費体験を大きく変えようとするローソンの挑戦であり、その仮説が受け入れられるかどうかは未知数だからである。 消費行動とは不合理なもの 消費行動の変化は、過去の延長線上だけでは語れないところがある。 プロダクトが市場を作るという現象がよく起きるからだ。 今では圧倒的シェアを誇るiPhoneも、日本上陸時には消費者からの評価はとても低かった。 おさいふケータイもワンセグもない携帯は不便だからいらないと大多数の消費者は感じていた。 そのあとのiPhoneの機能開発の変遷を見てみると、実は日本のガラケーはかなり先端を言っていたともいえる。 しかし機能ではないところで、日本のガラケーはスマホに負けたのだ。 ユニクロやMUJIも、ほんの10年前までは「安かろう、悪かろう」のイメージが強かった。 「ユニバレ」という言葉が流行ったのは、安いブランドを身につけていることを恥じる人が多かったためである。 しかし今や、ユニクロやMUJIのアイテムを身につけているからといって恥じる人の方が少数派だろう。 ことほどさように、消費行動とは不合理なものであり、ときに予測もつかない動きをする。 ローソンのリニューアルから読み取るメッセージ 上記の点から、私自身はまだこのリニューアルに対する賛否を判断できずにいる。 しかしひとつだけ言えるのは、このリニューアルの裏にはコンビニでの消費行動を変化させようとする並々ならぬ意志を感じるということだ。 今回のリニューアルに対して「視認性が低い」という指摘が散見されたが、小売業の中でもトップ・オブ・トップといえるコンビニのPB開発においてその点が加味されなかったとは考えづらい。 さらに潤沢な売上データも持っていることを考えれば、単に今までの延長線上で「売れるもの」を開発していては未来がないと考えた結果が今回のリニューアルなのだと私は見ている。 では彼らが商品の視認性と選びやすさを捨ててまでもパッケージの統一性にこだわったのはなぜなのか。 私は下記の3つがポイントだと考えている。 全体のトーンを揃え、SNSに投稿したくなるパッケージにすることで「ローソンのアレ」という指名買いを誘発させる狙いである。 たとえばバスク風チーズケーキは今やどのコンビニでも扱っているが、「バスチー」と聞いたときにほとんどの人が想起するのはローソンのバスチーパッケージのはずだ。 商品開発のレベルが上がり、もはやおいしさの追求だけでは差別化できなくなった結果、キャッチーさによって第一想起をとり、比較した結果ではなくはじめから指名買いで店頭にきてもらおうとする戦略が最近のローソンのスイーツ群からは見てとれる。 であるにも関わらずあえてイラストも小さく、余白の大きいパッケージを採用したのはコンビニ消費の対象を「個食」から「集団」へと広げようとする意味あいがあるのではないかと私は見ている。 今やコンビニ飯に抵抗を持つ人は減ってきたが、その需要はあくまでひとりで消費するものがメインだった。 お弁当にしろお惣菜にしろスイーツにしろ、コンビニの食べ物は自家消費はしても誰かをもてなすときやみんなで集まるときに使うには格が劣ると誰もが無意識に感じている。 だからこそ多くの人は百貨店のデパ地下へ出向いたり、ECでお取り寄せをしたり、こだわりの食材を使って手作りのお菓子や料理を振る舞ってきた。 ローソンの新パッケージの狙いは、実はこの市場を取り込むことにあるのではないか、と私は考えている。 そもそもこのレベルのリニューアルは1年以上前から進められてきていたはずで、ほんの数ヶ月前までは「人が集まる場の需要が増加する」と誰もが考えてきた。 ただでさえ人口減少によって市場が小さくなる日本において、自家需要だけでは限界がある。 だからこそ、人を家でもてなすときやちょっとした集まりに差し入れするものとして、「デパ地下ほどかしこまらないけれどスーパーの市販品よりは上等」という立ち位置を目指したのではないかと思うのだ。 現在は外出が難しくなってしまったせいでイメージしづらいが、もし以前のままリアルイベントの開催が増加していたら、イベント中や懇親会で使うお菓子を買う際にはローソンに行こうと考える人が多いのではないだろうか。 これはお惣菜や冷凍食品でも同様で、ホームパーティーの際にスーパーで買ってきた冷凍餃子やチルド商品を温めて出すことには抵抗があっても、ローソンのパッケージなら抵抗が薄れて使われる機会が多いはずだ。 無印良品のレトルトカレーと同じく、それを消費すること自体がひとつの話題になることも考えられる。 「SNSでシェアされやすい」の本質は、「それを使っていることを人に知られても恥ずかしくない」ということである。 ザ・お惣菜のパッケージから出すのは気が引けるが、雑貨のような見た目なら抵抗が薄れる。 ローソンが視認性を捨ててでもこのパッケージに振り切ったのは、「これでいい」で選んでしまいがちな自家需要から、人とのコミュニケーションの場に寄り添うブランドになるために「これがいい」で選ばれる方向を目指したからなのではないかと思う。 プロダクトはそれ自体にメッセージ性をもつ このように、プロダクトのパッケージデザインには単なる「かわいい」「かっこいい」という感覚を超えたメッセージ性がある。 特にコンビニのような巨大な流通網をもつ企業にとって、パッケージ変更は開発も製造も大きなコストのかかるプロジェクトであり、影響範囲も大きい。 「せっかくならかわいくしよう」くらいのノリで変えられるものではない。 特に日本のコンビニの商品開発力は凄まじく、消費スタイルの変化への対応も素早いため、新商品をみることでトレンドが見えてくることもあるほどだ。 ちなみにこのリニューアルに際して、佐藤可士和氏のデザインで有名になったセブンのコーヒーマシーンの失敗を例にあげる声も多かった。 あのデザインも賛否両論があったが、一見失敗に見えたあのシンプルすぎるデザインこそが「コンビニコーヒー」という市場を開拓するためのドライバーだったと考えている。 そもそも、自動のコーヒーマシン自体はなんら新しいものではない。 カップ形式の自動販売機は昔からあったし、ネットカフェに置いてある形式のものをそのまま店舗で使うことだってできたはずだ。 しかしそれでは「コンビニで挽きたてのコーヒー "も"買えるようになった」という印象にしかならない。 「コンビニで挽きたてのコーヒー "が"買えるようになった」と強い印象を残すためには、これまでのマシンとは異なるデザインをする必要があった。 どこまで意図されたものかは不明だが、結果としてあの極度のシンプルさが従来のものとは異なる印象を残し、コンビニでコーヒーを買うという新たな購買行動を生んだのではないかと私は考えている。 その後おしゃれなマシンにテプラが貼られたエピソードの滑稽さも含めて話題になったのでどこまでがデザインの力かは測りようがないが、少なくとも「既存のマシンとは異なるものを作る」というメッセージがそこにはあった。 私はデザイナーではないのでデザインの意図への考察はより専門的な解説をしている記事にゆずるが、小売企業の視点からどうトレンドを読み、どんなオーダーをしたのかを推察することはできる。 単に「かっこいいものを作ってください」だけではない深い理由が、そこにはある。 流通チャネルを持つことの強さ 今回のリニューアルで私がもうひとつ感じたのは、自前の流通チャネルをもつことの強みだ。 ローソンのPBにしろ、セブンイレブンのコーヒーにしろ、自前の売場を持たないメーカーには絶対にできないデザインであることは間違いない。 メーカーの場合はコンビニやスーパーの棚の中で、競合他社の商品との比較の中から「選んでもらう」必要があるからだ。 しかしコンビニの場合は自分たちに取扱商品の決定権があるため、乱暴なことを言えば競合商品を一切並べないということもできある。 実際、コンビニの棚を見回してみると半分以上がPB商品であり、それに競合するアイテムはほぼ取り扱われていない。 店舗面積の小さいコンビニにとって、商品数にバリエーションを持たせるためには1種類あたりの選択肢を減らすしかないからだ。 りんごジュースを2種類置くよりも、PBでりんごジュースとオレンジジュースの2パターンを置いた方が消費者にとっても利便性が高い。 つまりコンビニにおけるPB商品とは、入店さえしてもらえば商品カテゴリ内での比較検討が起きないものであり、店頭でおいしそうに見せるといった工夫は必要ない。 餃子が食べたいと思ってローソンに行ったらPBの餃子を選ぶしかないのだから、パッケージにおいしそうな断面や食卓に並んだイメージの写真を載せる必要はない。 この決定ができるのは彼ら自身が品揃えを決定する力を持ち、自分たちで集客することができるからこそである。 他社と比較検討されるために、目を引きやすいパッケージにせざるをえないメーカーとは戦いの土俵が違うのだ。 コンビニのPB比率の上昇はOEM先のメーカーを苦しめるなど問題も多いが、小売業界においては「売場を持つものが一番強い」のである。 これはECの世界でも同様で、Amazonという売場から逃れて商売をすることは年々難しくなりつつある。 さらにいえば、D2Cの価値も自分たちで流通チャネルを持っている点にあるといっても過言ではない。 比較されることなく、そのブランドが出すものなら欲しいと言ってくれる顧客がいればこそ、他との競争を意識しない自由なものづくりができる。 いいものを作るには売れるしかない。 自由なものづくりをするには自ら流通チャネルを持ってコントロールする必要があり、そのためにはいいものを作らなければならない。 にわとり卵の関係ではあるが、一度軌道にさえのってしまえばポジティブスパイラルを発生させることができるはずだ。 以前は自前でチャネルを持つためには何千万もの開業資金が必要だったが、今やリスクゼロでECの立ち上げもSNS発信もできる時代である。 いいものを作りたいと思う人ほど、ものづくりの自由度をあげるために自らのチャネルをもつ必要があると私は考えている。 リニューアルの成否や、いかに。 長々と解説してきたが、冒頭にも書いた通りローソンのリニューアルが吉と出るか凶とでるかはまだ誰にもわからない。 もしかしたら三ヶ月後にはそっくりもとに戻っているかもしれないし、売上の大幅増につながっているかもしれない。 コンビニの商品開発力を持ってしても、セブンのドーナツのようにうまく広がらず撤退してしまった例はいくつもあるし、悪魔のおにぎりのように予期せぬ売れ方をした商品は枚挙にいとまがない。 特にコンビニのようなマスの最寄り品店舗は来店回数も情報接触頻度も高いため、小さなきっかけによって思わぬ方向に転がりやすい。 「風が吹けば桶屋が儲かる」現象が起きる可能性が高いのだ。 しかし、たとえこの取り組みが失敗に終わったとしても、前段で解説した消費行動の変化と狙う市場の拡大への対応は不可欠であるはずだ。 店舗の品揃えは常に「半歩先」を照らし出す。 変化そのものだけでなく、その背景にある消費行動の変化に想像を巡らせることが肝要である。 リニューアルに対するその他の意見 上記についてTwitterで発信したところ、それぞれの視点からのフィードバックをもらったので参考まで。 他にいいフィードバックがあれば追記していきます。

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ローソン社長、PB新パッケージを一部変更へ 賛否の声に「公共性あるコンビニとして解決していく」

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「L marche(エル マルシェ)」の一つであるお茶の新しくなったパッケージ。 撮影:西山里緒 新旧パッケージは並べると一目瞭然だ。 茶や菓子、冷凍食品などの「L marche(エル マルシェ)」と呼ばれる商品群においては、商品名のフォントはグッと小さくなり、写真に代わって中身や原材料などがわかる手描きのイラストが小さくあしらわれた。 さらに牛乳や卵、パンなどの「L basic(エル ベーシック)」と呼ばれる日常使いの商品には、内容を示すシルエットのイラストだけが描かれた。 この大きなデザイン変更に、Twitter上では賛否両論の嵐が巻き起こっている。 そのほとんどが「かわいい」もしくは「わかりづらい」に二極化している。 「面で見たときのインパクト」を意識したというローソンの新しいパッケージデザイン。 撮影:西山里緒 なぜローソンPBは、「パケ買い」を誘う斬新なパッケージに変わったのか? ローソン マーケティング本部 本部長補佐の藤田和生氏に聞くと、同氏も「 (SNSでの反響は)思ったより大きかった」と驚きを隠さない。 そもそもパッケージの変更は、ローソンの自社ブランドを統一するプロジェクトの一環だったという。 同社のブランド商品の歴史は実は長く、ヒット商品も豊富だ。 PBとしての「ローソンセレクト」が初めて発売されたのは2010年だが、それ以前から「からあげクン」(1986年)、フライドチキン「Lチキ」(2009年)などの商品を世に送り出している。 ここ数年で見ても、累計4000万食の販売(2020年1月時点)を突破した「バスチー」や、発売1年で5600万個を突破した「悪魔のおにぎり」など、話題性のある商品が目立つ。 一方で、ローソンブランドとしての統一した打ち出し方ができていないという課題意識があったという。 「売り場を面で変える」2年越しの大変革 各ブランドに「Lロゴ」を導入してブランドを統一。 画像:ローソン そこでローソンは2018年から、ブランドの整理とPBリニューアルの取り組みを同時並行で進めてきた。 プロジェクトは国内外で受賞経験のある佐藤オオキ氏率いるデザインオフィス「nendo(ネンド)」に一任した。 ロゴに関しては、Lの形をとった「Lロゴ」を「ナチュラルローソン」「からあげクン」「おにぎり屋」などに新たに導入。 そして話題となった新パッケージデザインは、日用品や食品など約680品目に新装された。 コンセプトは「 優しさ」。 おしゃれで手に取りやすいだけでなく、部屋に置いたときに自然になじむデザインを目指したという。 「かなりチャレンジングなプロジェクトではありました。 ただせっかく変えるなら、いったんデザインを振って(=振り切って)みよう、と。 夏にかけて全ての商品が切り替わっていくので、面で見たときの『売り場が変わった感』を感じていただければ」(藤田氏) 職人セブンとおしゃれなローソン セブンイレブンは「頑固なラーメン屋の店主」? 撮影:今村拓馬 「バスチー」「悪魔のおにぎり」などの大ヒット商品をいくつも抱えるローソンが、ここに来てPBの大変革を決断したのはなぜか? コンビニジャーナリストの吉岡秀子氏は「 そもそもローソンは、女性ウケの良いブランドづくりが得意だった」と同社のPBを分析する。 10年以上にわたって販売実績を積み重ね、2019年時点では他社を圧倒する4150アイテム、1兆4500億円の売り上げを誇るまでに成長した。 行列のできるラーメン屋の頑固な店主のような、本質を追求する傾向があります」 なお、2020年2月期の決算資料によると、セブンイレブンの国内チェーン全店売上高が約5兆102億円に対し、ローソンは約2兆8200億円と水を開けられている。 ステイホームで激化するPB戦争 ローソンのリブランディングが話題になってる中、セブンのパッケージ(写真の緑茶)がよりダサくより分かりやすい方向に変わってた — 彩ちゃん aya717 「ローソンのリブランディングが話題になってる中、セブンのパッケージ(写真の緑茶)がよりダサくより分かりやすい方向に変わってた」 ローソンとセブンを巻き込んで膨らんでいる「 コンビニPBパッケージデザイン論争」。 そもそもこんなに議論が白熱したのは、新型コロナ禍で多くの人が感染防止のために「ステイホーム」せざるを得なくなったことが関係しているのではないか、と吉岡氏はいう。 「コロナ自粛期間中は遠くのスーパーまで行けない上、自宅で三食作らなければならない。 コンビニPBの中食や冷凍食品といったラインナップが、日々の食事で使うリアルな選択肢として、より鮮明に浮かび上がってきたのだと思います。 さらに自粛期間中はネットをよく見るので、みんな(SNSで)言いたい。 コロナがなければ、こんなに話題にはなっていなかったのでは」 (吉岡氏) 念のため、セブンイレブンの広報担当者にローソンを意識しているのか、と確認してみると「(新パッケージの導入が始まったのは3月なので)全く関係ありません」とのことだった。 奇しくも同じタイミングで真逆のPBパッケージリニューアルが行われた、ローソンとセブンイレブン。 この「コンビニPB戦争」はどちらに軍配が上がるのか……。 アフターコロナの消費者の行動に委ねられている。 (文・).

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