昭和 電工 日立 化成。 【昭和電工】巨額買収で、化学の「川上から川下」までをカバー

昭和電工、時価総額3倍の「1兆円」で日立化成を買収の勝算…巨額のれん代償却の重荷

昭和 電工 日立 化成

2019年12月、国内経済界に「激震」が走った。 昭和電工が日立グループの「御三家」の一つである日立化成を(買い付け)で買収すると発表したのだ。 昭和電工は売上高や利益では日立化成を上回るが、発表時点での時価総額や従業員数でみれば同社の半分ほど。 「小が大を飲む買収だ」と驚かれたのも無理はない。 ノンリコースローンで財務リスクを避けた 日立化成のである日立製作所は、このに賛同している。 現在は各国で独占禁止法の審査を受けている段階で、2020年2月頃にを開始する見通しだ。 昭和電工は今春に日立化成の全株取得を目指す。 買収額は約9640億円で、さすがに1兆円近い買収となると資金調達でも工夫が必要だった。 日立化成買収のために設立する特別目的会社()のHCホールディングス(HCHD)に、みずほ銀行がノンリコースローンで4000億円を融資。 さらに同行と日本政策が2750億円の優先株でHCHDに出資する。 一方、買収主体となる昭和電工は、HCHDに普通株で2950億円を出資する。 その他の資金調達が日立化成の返済能力の範囲内で債務を負うノンリコースローンと金融機関からの出資であることから、昭和電工の実質的な負担はこの2950億円だけとなる。 が、2950億円といえども、同社で過去最高を記録した2018年12月期営業利益(1800億円)の約1. 6倍に当たる巨額資金であり、みずほ銀行からの融資で賄う。 そもそも買収金額が高い。 日立化成の発表日における時価総額約4521億円の2倍以上、2019年3月期末の純資産約3718億円の約2. 6倍となる。 なぜ、ここまで買収価格が跳ね上がったのか?一つは「親子上場」の解消に伴って子会社の株価が上昇する傾向にあることだ。 トヨタ自動車系列のトヨタホームによるミサワホームの完全子会社化や凸版印刷による図書印刷の完全子会社化に伴う上場廃止が発表されると、両子会社の株は急騰。 「親子上場解消銘柄は買い」との流れができた。

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昭和電工、日立化成にTOB

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TOB(株式公開買い付け)を通じて9600億円強で日立化成株をすべて買い入れる。 日立化成は半導体やリチウムイオン電池などの材料技術に強みを持つ。 昭和電工は次世代通信規格「5G」や電気自動車の普及をにらみ、買収で先端材料分野を強化する。 同日午後5時に、都内で昭和電工の森川宏平社長が記者会見する。 昭和電工の18年度の連結売上高は9921億円で国内主要化学(繊維を含む)では7位。 日立化成(18年度、6810億円)の買収完了後は、単純合算での売上高は1兆7000億円弱と、を上回り5位となる。 日立化成の買収を目指して設立した昭和電工の子会社、HCホールディングスを通じて、20年2月ごろにTOB実施を目指す。 日立化成は上場廃止となる見通し。 日立化成については今春、親会社の日立製作所が注力するデジタル関連事業との相乗効果が薄いとして保有株の売却方針を決めていた。 これを受けて昭和電工のほか、やなどの事業会社や大手投資ファンドなど10社超が名乗りを上げた。 日立製作所は11月下旬、昭和電工に買収交渉の優先交渉権を与えていた。

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昭和電工が「強気」の理由 日立化成の買収で受ける「恩恵」: J

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賭けに出た昭和電工の思惑 日立製作所は、今春から買い手を入札で募る手続きを始め、複数の事業会社や投資ファンドと接触し、交渉を重ねてきた結果、昭和電工が有力になった。 昭和電工は2019年11月26日、各種報道を受け、「企業価値向上を目的に、日立化成の株式取得を含め、常にさまざまな検討を行っている」とのコメントを発表。 株式公開買い付け(TOB)によって発行済み株式のすべてを取得し、日立化成を完全子会社化することも視野に入れているとみられる。 現時点の株価で計算すると買収総額は9000億円規模になる可能性がある。 日立化成はスマートフォン用の半導体の封止材、リチウムイオン電池の負極材など世界シェアの高い機能材料を持つ。 その買収には三菱ケミカルホールディングス、住友化学、三井化学など総合化学メーカーが関心を示し、中でも規模で劣る三井化学が最も乗り気だったが、今春に売却計画が報じられて以降、日立化成の株価は右肩上がりで上昇し、年初の1500円台から、直近で4000円台へと2倍以上の水準に上昇したため、断念したという。 そんな中、昭和電工は連結売上高(9900億円)に匹敵する巨額の買収という大きな賭けに出た。 成功すれば、売上高は単純合計で1兆7000億円と、1兆5000億円規模の三井化学、信越化学工業を上回る。 昭和電工はサーバーなどに使うハードディスクや製鉄用の黒鉛電極などで世界トップのシェアを持ち、日立化成の電池分野などでの競争力を取り込み、次の成長につなげる狙いがある。 一見強力な「日立化成」というカードだが... 日立製作所は鉱山で使う小型モーターの開発から出発。 戦後、高度成長の波に乗って重電から家電まで幅広く手掛ける総合電機として発展した。 バブル崩壊後の景気低迷のなか、グローバル化の荒波も受けて家電の低価格化などで収益が低迷したが、「総合」の旗を掲げ続けた。 それも、2008年のリーマン・ショックを受け、2009年3月期には7873億円という当時の日本の製造業として過去最大の最終赤字を計上するに及び、「選択と集中」に大きく舵を切った。 具体的には、事業や子会社の再編や売却を思い切って進めた。 2012年にハードディスクドライブ(HDD)事業を米ウエスタン・デジタルに売却、2014年には三菱重工業と火力発電事業を統合、2017年に半導体製造装置の日立国際電気などを米投資会社に、2018年にはカーナビのクラリオンを仏社に売却するなどの結果、かつて1000社を超えていた連結子会社数は2018年度末時点で840社にまで減少。 20以上あった上場子会社も、今や日立化成、日立金属、日立建機、日立ハイテクノロジーの4つだけになった。 日立化成は日立金属とともに、ものづくりの基礎である素材を担い、一見、IT時代にふさわしい子会社に思える。 ただ、これらの素材は景気変動の影響を受けやすく、安定して利益を稼ぐのが難しくなっていた。 日立化成の業績は、2018年度の売上高が6810億円、売上高営業利益率は5. 3%、2019年度の見通しも、それぞれ6400億円、4. 7%にとどまる。 投資家はすでに他の子会社に注目 日立製作所は2019年5月に発表した中期経営計画(2019~21年度の3年間)で、2018年度9兆4800億円の連結売上高を3年後に10兆円以上に、売上高営業利益率を8%から10%超に引き上げるという目標を掲げており、利益率が低迷する日立化成は、デジタル化の中で素材~製品という開発過程での相乗効果が低下していることもあって、これ以上持ち続ける必要性はないと判断したとみられる。 中期経営計画は低採算事業売却の一方で、強みがあるエネルギーなどのインフラで稼ぎつつ、IoTなどに重点投資する方針を明確にした。 具体的に、顧客の工場のデータを収集・分析して最も効率的に生産したり、鉄道運行で列車の本数を混雑度に応じて自動的に調整したりするといったシステムや、産業用ロボットを活用した高効率の物流システムなどを柱と位置付け、3年間で2. 5兆円の投資をする計画だ。 こうした流れの中で、日立化成の次は日立金属が注目されている。 10月、2020年3月期の連結最終損益の見通しを285億円の黒字から470億円の赤字に引き下げ、11年ぶりの最終赤字に転落する見込み。 にもかかわらず、売却の思惑から、株価は過去1年の1100~1300円のボックス圏の動きから、10月以降、右肩上がりに転じて足元で1500円台に乗せている。 同社も、日立建機も、日立ハイテクノロジーズも、売上高は7000億~9500億円の規模を誇る優良企業だけに、市場はその動向を注視している。

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