グリック の 冒険。 MUSCIAL 冒険者たち 〜この海の彼方へ〜

【感想・ネタバレ】グリックの冒険のレビュー

グリック の 冒険

ちょっと大げさな言い方かもしれないけど、戦争、自由、運命といった重いテーマが見事に動物ファンタジーとして描かれている傑作です。 隠し味として恋愛も、また差別というか、共同体から排除される存在も描かれている。 こういうと難しく感じるけど、決して押しつけがましいわけではなく、あくまでわくわくした冒険物語として書かれているし、主人公のグリックが見事な挿絵も含めて実にかわいい性格をしているので、子どもも大人も感情移入しやすい。 特に子供は、絶対にこの旅が成功してほしいとわくわくしながら読むはずです。 でも、それだけではない何かが引っ掛かってきて、大人になるにつけてこの物語の深さがわかってくる。 何一つ問題のないペットとしての生活を脱し、故郷の北の森を目指すシマリスのグリックですが、最初に出会うのはドブネズミのガンバ、そして、ドブネズミとクマネズミの戦争。 この部分が、児童文学で普通描かれる戦争ものとは全く違い、どちらに正義があるのでもなく、また安易な反戦を唱えるのでもなく、戦争というものはそういう次元では語れない、ある種個々人にとっては運命的なものであることがきちんと描かれている。 そして、この後のガンバとの別れのシーンほど、美しい友情と、別れのせつなさ、お互いが違う道を歩む決意と潔さを感じさせるシーンは中々ない。 正直、人(ネズミ?)格の深さという点では、「冒険者たち」「ガンバとカワウソ」などで活躍するガンバの姿よりも勝っているようにも思う。 こういう大人こそ子供の成長には必要だと思わせます。 その後グリックが出会う動物園のシマリスたちの、自由や冒険の話を聴くのは大好きだが、自分たち自身は狭い共同体を作って、そこから出て行こうとするものを見せしめに迫害する姿勢の恐ろしさ。 これはやはり大人になって挫折したときに本当に身に染みるはず。 ここまでで物語の約半分で、ここからが、グリックともう一匹のリス、のんのんによる冒険と旅の物語になる。 この中で、両者が精神的にも成長し、最後には、足手まといで時々ヒステリックとすら思われたのんのんこそが絶望的な苦境(まさに南極のスコット隊のような雪の中の前進となる)の中からグリックを救い出すシーンはいつ読み返しても胸が熱くなるはず。 一生手元に置くべき傑作です。 文章の緊迫感では、個人的には斎藤惇夫の三部作中いちばんこの作品が純度が高いと思う。 まあ、三作とも傑作ですけど。 弟のシマリス、グリックは、ペットショップと今、飼われている家のことしか記憶にありません。 お姉さんのシマリス、フラックは、自分たちの本当に家はここではないことを知っています。 ある日、グリックは、鳩のピッポーに森の中にいるシマリスたちのことを教えられます。 そして、グリックは家を抜けだし、自分の本当の家をめざす旅に出ます。 お姉さんのフラックは、弟の旅立ちに自分ができる精一杯の手助けをしました。 でも、そのあと・・・。 グリックは自分に立ちはだかる困難を克服しながら進みます。 途中、ねずみのガンバにも大きく助けられます。 さらに、愛しい人との出会いもあります。 小学生の頃、この本を読んだとき、私は自分をグリックに投影させていました。 母親になった今、この本をもう一度読んだら、私は、自分の気持ちはフラックに投影させていました。 読後感は、子供と親で違うかもしれないお話です。

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【感想・ネタバレ】グリックの冒険のレビュー

グリック の 冒険

ちょっと大げさな言い方かもしれないけど、戦争、自由、運命といった重いテーマが見事に動物ファンタジーとして描かれている傑作です。 隠し味として恋愛も、また差別というか、共同体から排除される存在も描かれている。 こういうと難しく感じるけど、決して押しつけがましいわけではなく、あくまでわくわくした冒険物語として書かれているし、主人公のグリックが見事な挿絵も含めて実にかわいい性格をしているので、子どもも大人も感情移入しやすい。 特に子供は、絶対にこの旅が成功してほしいとわくわくしながら読むはずです。 でも、それだけではない何かが引っ掛かってきて、大人になるにつけてこの物語の深さがわかってくる。 何一つ問題のないペットとしての生活を脱し、故郷の北の森を目指すシマリスのグリックですが、最初に出会うのはドブネズミのガンバ、そして、ドブネズミとクマネズミの戦争。 この部分が、児童文学で普通描かれる戦争ものとは全く違い、どちらに正義があるのでもなく、また安易な反戦を唱えるのでもなく、戦争というものはそういう次元では語れない、ある種個々人にとっては運命的なものであることがきちんと描かれている。 そして、この後のガンバとの別れのシーンほど、美しい友情と、別れのせつなさ、お互いが違う道を歩む決意と潔さを感じさせるシーンは中々ない。 正直、人(ネズミ?)格の深さという点では、「冒険者たち」「ガンバとカワウソ」などで活躍するガンバの姿よりも勝っているようにも思う。 こういう大人こそ子供の成長には必要だと思わせます。 その後グリックが出会う動物園のシマリスたちの、自由や冒険の話を聴くのは大好きだが、自分たち自身は狭い共同体を作って、そこから出て行こうとするものを見せしめに迫害する姿勢の恐ろしさ。 これはやはり大人になって挫折したときに本当に身に染みるはず。 ここまでで物語の約半分で、ここからが、グリックともう一匹のリス、のんのんによる冒険と旅の物語になる。 この中で、両者が精神的にも成長し、最後には、足手まといで時々ヒステリックとすら思われたのんのんこそが絶望的な苦境(まさに南極のスコット隊のような雪の中の前進となる)の中からグリックを救い出すシーンはいつ読み返しても胸が熱くなるはず。 一生手元に置くべき傑作です。 文章の緊迫感では、個人的には斎藤惇夫の三部作中いちばんこの作品が純度が高いと思う。 まあ、三作とも傑作ですけど。 弟のシマリス、グリックは、ペットショップと今、飼われている家のことしか記憶にありません。 お姉さんのシマリス、フラックは、自分たちの本当に家はここではないことを知っています。 ある日、グリックは、鳩のピッポーに森の中にいるシマリスたちのことを教えられます。 そして、グリックは家を抜けだし、自分の本当の家をめざす旅に出ます。 お姉さんのフラックは、弟の旅立ちに自分ができる精一杯の手助けをしました。 でも、そのあと・・・。 グリックは自分に立ちはだかる困難を克服しながら進みます。 途中、ねずみのガンバにも大きく助けられます。 さらに、愛しい人との出会いもあります。 小学生の頃、この本を読んだとき、私は自分をグリックに投影させていました。 母親になった今、この本をもう一度読んだら、私は、自分の気持ちはフラックに投影させていました。 読後感は、子供と親で違うかもしれないお話です。

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斎藤惇夫

グリック の 冒険

ストーリー [編集 ] のグリックは、姉のフラックと共に人間に飼われていた。 しかし、のピッポーからリスが住む北の森のことを聞かされ、フラックを残して森を目指す旅に出る。 途中でのガンバと出会ったグリックは、成り行きでドブネズミとの戦いに加わることになる。 その後、ガンバに案内されてリスが住む森に着いた…と思いきや、それはガンバの勘違い。 辿り着いたのは動物園だった。 そこで暮らすリスたちにせがまれてこれまでの冒険を何度も語るグリック。 しかし、「あなたの戦いの話が聞きたい」と叫ぶ声(実はのんのん)に、グリックはようやく自分の目的を思い出し、動物園を抜け出して北の森への旅を再開する。 そんなグリックの後を、のんのんと名乗るリスが追ってくる。 グリックと共に動物園を抜け出してきたのんのんは、一緒に北の森を目指すという。 グリックはそんなのんのんに困惑しながらも見捨てておけず、一緒に旅をすることにする。 幾多の困難を乗り越え、2匹は北の森を目指して歩き続ける。 だが、最大の脅威「の前兆である睡魔」が2匹を苦しめ、足取りを阻むことになる。 キャラクター [編集 ] グリック 人間に飼われていたシマリス。 ピッポーから北の森のことを聞かされ、そこを目指す決意をして家を出る。 フラック グリックの姉。 グリックの決意を知り、旅立ちを見送る。 ピッポー 物知りな伝書鳩。 グリックに北の森のことを教えた。 ガンバ 15匹の仲間を率いているドブネズミ。 ふとしたことからグリックに助けられ、その恩返しに彼を北の森へ案内することを約束する。 クマネズミとの戦いにグリックをつき合わせるが、勝手が分からず迷惑をかけてしまったグリックのことを仲間たちの非難から庇うなど、彼のことも仲間として認めているようである。 クマネズミと戦いの後、約束どおりグリックをリスたちの住処へ案内しようとするが、グリックの目指す場所が遠く離れた北の森だと理解していなかったため、動物園に案内してしまった。 のんのん 動物園で暮らしていたシマリス。 母親の故郷だった北の森へ行くことを望んでいたが、それを知った仲間に襲われて右足に傷を負ってしまった。 それ以来、望みを失ったまま過ごしていたが、グリックがやって来たことから旅立つ決意をし、動物園を抜け出して共に旅をすることになる。 右足の傷のため、速く走ることができない。 アニメ版では当初は傷を負っておらず、グリックと共に旅立った後、の攻撃を受けた際に負傷するという形になった。 アニメ版 [編集 ] グリックの冒険 監督 脚本 原作 出演者 主題歌 鯨井ゆかり「自由の森へ」 製作会社 スタジオ古留美 公開 上映時間 85分 製作国 言語 テンプレートを表示 に劇場公開された。 キャラクターデザインは。 椛島は『』(ガンバを主人公とした作品『』のアニメ版)においてもデザインを手掛けているが、制作会社間の問題から『ガンバの冒険』のデザインを使用できず、まったく異なるデザインが新たに用意された。 こうした事情のため、原作は同一のシリーズだがアニメ版はシリーズに含まれていない。 スタッフ [編集 ]• 原作:斎藤惇夫• 脚本:• キャラクター・レイアウト:• 作画監督:山崎猛、• 美術監督:なかちか東• 音楽監督:• 主題歌:鯨井ゆかり「自由の森へ」• 監督:• アニメーション制作:スタジオ古留美 キャスト [編集 ]• グリック:• のんのん:• ピッポー:• ガンバ:• フラック: エピソード [編集 ]• 本作に出てくる動物園は、当時著者が住んでいた自宅近くの内の内の動物園とされる。 「北の森」は、著者が幼少時代を過ごした長岡の自然をイメージしたものだという。 関連作品 [編集 ]• この項目は、 に関連した 書きかけの項目です。 などしてくださる(/Portal:文学)。 この項目は、に関連した 書きかけの項目です。

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